休耕田

町田市の小野路町周辺には水田も多いが、使用していない休耕田も多い。
そのような丘陵地帯の谷間(谷戸)を散歩するのはとても魅力的で、心が和む気がする。
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ソフトバンクの孫正義氏は「自然エネルギー財団」を設立し、危険な原子力から脱却し、
自然エネルギーによる発電に移行しようという運動を推進している。
それは正しい判断で、尊敬に値すると思う。
しかし、今回提案した「電田プロジェクト」には反対である。
「電田プロジェクト」とは全国にある休耕田や耕作放棄地などを「電気の田んぼ」と見立て
太陽光発電装置を設置しようという考えだそうだ。

休耕田は稲を作っていなくとも、役に立たない単なる空き地ではないとても大切な役割が有る。
それは休耕田を中心とした谷戸は植物や昆虫、動物が豊富で、豊かな生態系を形成している、ということである。
豊かな生態系は、単にそこにいると気持ちが良いだけではなく、遺伝子の宝庫だという意味で貴重な資源でもある。
太陽光発電装置を休耕田に並べれば、そこの生態系は大きく壊れ、貧しいものになってしまうことは明らかだろう。

太陽光発電には賛成であるが、家や都会のビルの屋上に設置すれば良いのではないか。
休耕田にまとめて設置しようというのは経済的効率を考えての事だろうが、愚かな考えだと思う。
放射能により日本の国土の一部が失われ、その上にまた、かけがえのない自然豊かな国土を失うのだろうか。

勿論、休耕田の緑の植物が太陽の光りを利用した光合成によって、二酸化炭素を酸素に変えて、
地球温暖化を防いでいる事は、言うまでもない。
また、これから来るであろう食糧難の時代を考えると、すぐに耕作地に変えることができる休耕田や耕作放棄地は、
ぜひとも保持すべきものだと思う。
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