コジロウ

飼い犬のコジロウ。

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何時も家族の先頭に立ち、ぐんぐん引き綱をひっぱりながら歩いて行く。




道を行き違う車や人、飛んでいる鳥、虫、果ては寄せて来る波まで、身の周り全ての物に興味津津。




海に行くのをとても喜んだ。




私が里山に散歩に行く時は、何時も一緒。
道端の自然観察も、コジロウの用事を済ませるのを待っているうちに覚えたのである。
待っている間にしゃがみこんで、草むらに目を凝らすと、小さな花や茸、虫たちが沢山暮らしているのが見えてくる。
なかなか我儘な犬で、分かれ道ではどちらに行くかで意見が分かれ、説得するのにてこずったものである。

最後は後ろ脚が弱ってしまい自分では歩けなくなった。
先日、走っているような姿勢で横たわったまま、静かに死んだ。
家族と一緒に野山を走っている夢を見ながら、旅立ったのであれば良いと思う。




14年9カ月の命であった。
ありがとう。